お寺ブログ

瑞泉寺クロッキー部



kurobu

月に一回、瑞泉寺の座敷にて
京都のイラストレーターさんたちがクロッキー会を開いています。
名付けて、「瑞泉寺クロッキー部」。
プロのイラストレーターや、プロを目指している人が集まって、
順番交代でモデルを勤めつつ、
みなさん黙々と画材を走らせています。
時間は、途中お茶休憩をはさんで2時間。
作品の品評会などはなく、
ただただ、思い思いにクロッキーに打ち込みます。
最初はじめたころは2〜3人だった参加者も、
口コミでだんだん増えて今では20人近くになることも。
この中から、未来の有名イラストレーターが生まれるとか、
イラストレーション誌に残る絵が生まれたらいいなあ。
そしたら襖絵描いてもらおう。
そうしよう。

●興味のある方は、なりゆきサーカス 瑞泉寺クロッキー部まで。
ちなみに今月は9月27日(土)、17:00〜19:00迄。
※トップページのカレンダーでご確認ください。

お彼岸のこと。



明日、9月20日は彼岸の入りです。
「彼岸」って何だろう?

「彼岸」というのは、「此岸:しがん」に対する「彼岸」。
つまり「向こう岸」という意味です。
仏教では、さとりの世界のことを「彼岸」といいます。
煩悩の多いこの世「此岸」から、悟りの「彼岸」に渡ることが
仏教の究極の目的です。
でも現代ではなかなかお釈迦様みたいにさとりなんて開けない。
そこで、死んでから行く阿弥陀さまのお浄土なら
さとりを得ることができるんじゃない?という考え方がでてきて、
「彼岸」は「極楽浄土」のことになり、
今ではさらに「あの世」という意味に変化しています。
なので、なんとなくお彼岸にはご先祖さんのお墓にお参りにいく、
と漠然ととらえている人、多いんじゃないでしょうか。
もともとの仏教では、「さとりの世界に渡る」目的のために
「六つの修行」=「六波羅蜜」を修める期間として
秋と春のこの時期を過ごしていたようです。

でも、本当いうと、「お彼岸」の起源はよくわからない。
なにせ、この「お彼岸」という仏事、日本以外にはないんです。
もしかしたら仏教が来るより以前からの
日本の古い行事なのかもしれないなあ、と思います。
この前、電車の窓からながめていると、
今ちょうど稲刈りの時期なんですね。
黄金色の稲穂を、
お百姓さんが長閑に刈り取っている風景をたくさん見ました。
お彼岸の時期は稲刈りの時期なんだなあと思いました。
きっと昔は刈り取ったばかりの稲穂をお供えしていたのかもしれない。
お彼岸の中日は秋分の日(春は春分の日)です。
秋分・春分の日は、太陽が真東から昇り、真西に沈む日。
そんな頃に採れる稲や農作物は、
太陽の沈む先の世界からの贈り物だと
昔の人は思ったにちがいありません。
ちがう世界に行ってしまった、ご先祖さんや
先に亡くなった親しい人たちが贈くってくれたんだと。
そんなことに感謝するのが、
「お彼岸」のはじまりだったんじゃないかな。

考えてみれば、町に住んでる僕たちも、
日々色々なものを手に入れて暮らしています。
どれも自分の力で手に入れたもののように思ってるけど、
実は「彼岸」からの贈り物なんじゃないか。
そんな風に思って、お墓に感謝の手を合わせられたら、
きっとなおさら気持ちがすっとする。
ぜひ、お墓参りのとき、ためしてみてください。

瑞泉寺HP開設!


念願の瑞泉寺HPをようやく開設することができました。

インターネットで「瑞泉寺」とか「豊臣秀次」とか検索すると、

たくさんのヒットがあって、観光案内的には十分なので、

まあ自分のところのHPはなくてもいいかなあ、とか思ったこともあるのですが、

日々お庭で名誉住職さんが丹誠込めて咲かせているお花の様子だとか、

ときどきおこなわれる面白いひとたちのイベントの様子とか、

瑞泉寺からしか発信できないことがあるなと思い返して、

HPを作る事にしました。

秀次公とご一族のもっと詳しいことや、

仏教や西山のお念仏の教えのちょっといい話とかも、

だんだん書いていけたらと思っています。

お檀家さんも、観光で参拝される人も、地域の人たちも、

このHPを通じてもっと瑞泉寺を好きになってくれたらいいなあ。

このHPを作ってくれたのは靖工房の窪田靖子さん。 http://yaskobo.jp/ 

かわいいHPに仕上げてくれて、ありがとうございます。

あれから半年、ようやくアップできました(^^);

これから大事に育てていきたいと思います。

 

瑞泉寺住職 中川龍学

このページのトップへ