寺宝の紹介1
- 2016年10月30日|
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寺宝展、おかげさまで連日たくさんの方が参拝してくれております。
遠方の方や来られない方のために、
今回展示の寺宝を紹介していきたいと思います。
⚫︎秀次公縁起。
秀次事件の顛末を描いた絵巻物一巻です。
京都国立博物館に寄託していますが、久々にお寺に里帰りです。
作者成立時期ともにわかっていませんが、
江戸初期にもので、狩野派の特徴が見られるとのこと。
嘉永二年成立の甫庵太閤記より古く、
まだ秀次公が悪逆非道の殺生関白として描かれていません。
高野山での秀次公ご切腹のシーン
御一族が牛車に乗せられ市中を引き回され、
三条河原の刑場へと連れられていくシーン
非常に保存状態がよく、
金箔に施されたテクスチャーが美しいです。
衆人の着物の柄まで細かく描かれ、
悲惨なシーンにかかわらず
人々の顔の表情がかわいらしくやさしいです。
どのシーンの絵もとても魅力的で全部お見せしたいのですが、
展示ケースの都合上、2シーンしか見せられないのが残念。
⚫︎「高野山で自刀した秀次公と家臣達並びに
三条河原で処刑された御一族の御影」
京都市歴史資料館に寄託されているもののレプリカですが、
精巧に作られており、秀次公ならびにご一統の面影が
よくわかるお軸です。3服。
⚫︎薙刀 備前国住 長船彦兵衛祐定作 永正十三年二月
側室の誰かが使っていたものでしょうか。
螺鈿細工が美しい薙刀です。