瑞泉寺 豊臣秀次公と御一族の菩提寺

秀次公縁起

秀次事件の顛末を描いた絵巻物一巻です。
京都国立博物館に寄託していますが、久々にお寺に里帰りです。
作者成立時期ともにわかっていませんが、江戸初期にもので、狩野派の特徴が見られるとのこと。
嘉永二年成立の甫庵太閤記より古く、まだ秀次公が悪逆非道の殺生関白として描かれていません。

非常に保存状態がよく、金箔に施されたテクスチャーが美しいです。
衆人の着物の柄まで細かく描かれ、悲惨なシーンにかかわらず人々の顔の表情がかわいらしくやさしいです。
どのシーンの絵もとても魅力的で全部お見せしたいのですが、展示ケースの都合上、2シーンしか見せられないのが残念。